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ウコンの種類別含有成分とその効能
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ウコンの生薬成分は、ウコンの種類により異なるのはもちろんのこと、生育した地域の土壌に含まれる成分等によって微妙に変化するものです。カルシウムが多い土壌で育ったウコンにはカルシウム含有量が高くなり、痩せた養分の少ない土地で育ったウコンはそれなりに貧弱な成分しか含有しないといったことになります。何事も環境が大切なのは言うまでもありませんが、ウコンもその例外ではないということです。
各ウコンの特長を簡潔に表現すると
- 春ウコン…秋ウコンよりも薬用効果効果は高いとされるが、刺激の強い味で飲みづらい。食用に適さない。
- 秋ウコン…程よい刺激の苦味と特有の香りから食用香辛料等として日常的に食され、穏やかな作用で医食同源を具現化している。
- 紫ウコン…苦味が非常に強いため、食用には適さないが薬効は秋うこんより高いとされる。胃・十二指腸潰瘍や血液の浄化等に効果が確認されている。
- クスリウコン…有効成分「クルクミン」は秋ウコンよりも格段多く含まれ、さらに亜鉛の含有量も多いようです。インドネシア原産で、現地では健康維持の為に伝統的に愛用されている種類です。
下の表はウコンの成分を一般的にとらえて比較したものです。
春ウコン(キョウオウ) | ||
薬用部分 | 根茎 | − |
成分 | クルクミン及びその誘導体など黄色色素 精油分 セキステルペン類…約78% (ターメロン・クルクモール・β-エレメンなど) モノテルペン類…約3.3% (カンファー・カンフェンなど) ミネラル |
約0.3% 約6.0% 約6.0% |
効能 | 肝臓病、糖尿病、高血圧、低血圧、心臓病、狭心症、痔、慢性肝炎、胃潰瘍、黄疸、肋膜、十二指腸潰瘍、胆石、リウマチ、関節炎、老化防止、便秘、肩こり、冷え性、腰痛、ガン、活性酸素除去、喘息、吹き出物、夜尿症、生理不順、C・E型肝炎、顔のむくみ、利尿、じんましん、胃酸過多、胃弱、眼底出血、結核、脳血栓、二日酔い、難聴、耳鳴り、生理痛、すり傷 他 | |
特徴 | 精油成分の多さが春ウコンの特徴となっています。その含有量は約6%で、そのうちの8割がターメロン、クルクモール、β−エレメンなどのセスキテルペン類が占めています。さらに、ミネラル成分も約6%含有しており、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄などが豊富であるのも特徴となっています。 |
秋ウコン | ||
薬用部分 | 根茎 | − |
成分 | クルクミン及びその誘導体など黄色色素 精油分 セキステルペン類…約70% (ターメロン・デヒドロターメロン・ジンギベレンなど) モノテルペン類…約1.0% (シネオールなど) ミネラル |
約3.6% 約1〜5% 約0.8% |
効能 | 肝炎、胆道炎胆石症、カタル性黄疸、健胃、吐血、止血、通経、経閉痛、腹痛などに効果が期待できるほか、生食や添加物(カレー粉の主成分であるターメリック、沢庵漬けの着色料)としての食用、防虫効果のあるウコン染めの黄色染料に用いられる。また、アンモニア、ホウ酸塩を検出する薬品分析試薬のクルクマ紙、クルクマチキンにも使われます。 | |
特徴 | 秋ウコンはクルクミンの含有量がクスリウコンに次いで多くなっています。精油成分中のセスキテルペン類は7割を占め、モノテルペンは約1%です。また、ミネラルは1%程度ですが、培養地の違いにより増減するので、ガジュツと同じくらいととらえておけばよいでしょう。秋ウコンは苦味が少なく、カレー粉などの食品用として多量に使用されているというのも特徴の一つです。 |
ガジュツ(紫ウコン) | ||
薬用部分 | 根茎 | − |
成分 | クルクミン及びその誘導体など黄色色素 精油分 セキステルペン類…約50% (クルクメール・クルクモール・クルクマジオール・クルコロン・クルゼレノン・アズレンセデロンなど) モノテルペン類…約45% (シネオール・カンファー・カンフェン・フラノジェノン・ビネンなど) ミネラル その他、サポニン、フラボン系配糖体、樹脂、粘液、ゴム質など |
約0.0% 約1〜1.5% 約1.3% |
効能 | パーキンソン病、慢性膵炎、胆嚢炎、健胃、消化不良、胆石、尿路結石、不整脈、高血圧、白内障、緑内障、難聴、耳鳴り、喘息、アレルギー性鼻炎、花粉症、生理不順、糖尿病、ガン、活性酸素除去、便秘、腰痛、慢性関節リウマチ、神経痛、肝機能障害、肝炎、肝硬変、C型肝炎、ピロリ菌除去、更年期障害、歯槽膿漏、動脈硬化、ボケ防止、口臭、夜尿症、皮膚病 他 | |
特徴 | クルクミンをほとんど含まず、また精油成分の含有量も少ないことがガジュツの最大の特徴です。ガジュツの主な精油成分はシネオールで、カンファー、アズレンなどモノテルペン類の成分がセスキテルペン類と同等に含まれているのも特徴です。 |
クスリウコン(クニッツウコン) | ||
薬用部分 | 根茎 | − |
成分 | クルクミン及びその誘導体など黄色色素 精油分 セキステルペン類…約78% (α-クルクメン・アルターメロン) モノテルペン類 (カンファー) ミネラル |
約5.6% 約10.7% 約8.9% |
効能 | 慢性関節リウマチ、肝臓病、胃潰瘍などの健胃、消化不良、糖尿病、肉腫、ガン、抗腫瘍作用、十二指腸潰瘍、不整脈、高血圧、高血糖、便秘、肩こり、腰痛、花粉症、腎臓病、パーキンソン病、喘息、神経痛、難聴、肝機能障害、肝炎、肝硬変、C型肝炎、血液浄化、ピロリ菌除去、心臓病、白内障、緑内障、更年期障害、歯槽膿漏、老化防止、肥満、動脈硬化、口臭、皮膚病 他 | |
特徴 | クスリウコンの成分では、その精油に含まれるα、β-クルクメンが注目されています。この成分は、動脈硬化や高脂血症を予防する作用を持つことがいくつもの研究結果にて報告されています。京都薬科大学では糸川秀治教授の研究において、マウスに移植したサルコーマ180という腹水ガンの細胞に対し、α-クルクメンやターメロンなどセスキテルペン類の精油成分を与えた結果、顕著な抗腫瘍活性を示したという報告もあります。 |
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